くきなみ村から

人生万事大丈夫

2024-09-01から1ヶ月間の記事一覧

六本足哀歌

どのくらい時が過ぎたのだろう気がつけばぼくはこの家の中を六本足で歩きながら生きていた。戸棚の裏に巣をかまえて暮らしお腹が減った時にだけゴソゴソ食べ物のある場所に歩いて行くそういう生活を繰り返している。 戸棚裏の巣の中は優しい家族に囲まれた平…

忍術千一夜

1,忍者というと姿を消してみたり、新幹線よりも速く走ってみたり、屋根に軽々と跳上がってみたり、天井に長時間貼り付いてみたり、石に化けたり、壁と同化したり、いろんな不可能をやってくれる。もしオリンピックに出場したら、間違いなく金メダリストだ…

不謹慎

2001年9月に起きたアメリカの同時多発テロの時、ニュースで「神よ。アメリカに加護あれ!」と書かれたニューヨークの電光掲示板を映していた。(もちろん英語で書かれていたが) もし、日本が今のアメリカと同じ立場に立っていたとして、こういうことを書く…

超能力

あるアンケートに、「ひとつだけ超能力を身につけられるとしたら?」というのがあった。「瞬間移動」「透視」「予知」「テレパシー」「念力」「その他」から選ぶようになっていたが、ぼくは躊躇せず「念力」と答えた。「瞬間移動」もよさそうだが、もし移動…

白髭

ぼくの住んでいる八幡(北九州市)に、花尾山という山がある。夜景で有名な皿倉山の横にある、400メートルに満たない低山だ。そこは中世に城があったらしく、所々にその跡が残っている。 二十代から三十代にかけてぼくは、運動不足解消のために、よくその…

不可解な事故(後編)

3, これも事故に入るのだろうが、何年か前に本屋の駐車場で見た話である。 その本屋には、駐車場の車止めの後ろに、高さ50センチほどの花壇がある。なんとその花壇の上に、車が腹を乗せて停まっているのだ。つまり、花壇の上に乗り上げているのだ。おそ…

不可解な事故(前編)

1, 2日前、バイパスで事故があり、1車線が通行止めになっていた。その日が日曜であったため、さして渋滞はしていなかったが、みな警察官の誘導の元、もう一方の車線をノロノロと走って行った。 別に車線が狭いわけでもないので、ノロノロと走る必要もな…

供述調書

・・・あの男が誘ってきたのよ。いやに馴れ馴れしく近寄ってきてね。わたし断ったわ。だって興味なかったんだもん。ところが彼、何度も何度も誘ってくるのよ。最後には泣きだしてね。それで、一回だけならということで受け入れることにしたの。 どうでもいい…

バチが当たるぞ!

【1】終戦後、進駐軍が羽田空港拡張のため、そこにあった神社を移転させようとした。ところが、ご神体は無事移転できたのだが、鳥居だけはできなかった。鳥居を動かそうとすると、事故が起きるのだ。そのため、鳥居だけはそこに残すことになったという。き…

もうすぐ健康診断だ。

もうすぐ健康診断だ。また、血圧やら尿酸値やら言ってくる。 note.com

人生のヤマ

1, 前の会社にKさんという方がいた。ちょっと変わった面白い人だった。 ある時期、そのKさんが、手当たり次第に保険に入りだしたことがあった。誰もが、「Kさん、保険なんかに興味を持ってなかったのに、何でまた…」と言っていたものだった。 それから…

オイルショックとノストラダムス

第一次オイルショックが起きたのはぼくが高校一年、1973年の秋だった。世の中が紙不足と言って突然騒ぎだした。それを知って大変だなとは思ったが、別にお尻が拭けなくなったわけでもなかったからぼくに紙不足の実感はなかった。 そういうさなか、ぼくは…

念力

ぼくが小学6年生の頃、親戚の家に、立つことが出来ずに寝たきりになっている子犬がいた。 その子犬は先天的に立てないのではなかった。ある事件以来立てなくなったのだ。 その事件とは、その母犬と兄弟犬が犬さらい(保健所?)に連れて行かれたことだ。そ…

中学時代

1,ぼくの通った中学校は、火葬場の前にあった。夏場は窓を全開にしていたため、授業中によく煙がに入ってきた。いつものことなので、ぼく達は何も感じなかったが、転任してきた先生などは「おお、いいにおいがするのう」などと言って気味の悪さをごまかし…

前世の記憶

どこかでか見たことがある場所なのだが、それがどこかわからない。どこかで経験したことがあるのだが、それをどこで経験したのかわからない。そんな夢を見ることが、時々ある。 目が覚めて、「さて、どこで見て、どこで経験したのだろう」と記憶をたどってみ…

URL変更

ドメインの都合で、URLが変更になりました。https://detan.club → https://kukinami.net ご迷惑をおかけします。

盤珪

30代の頃、仏教の書物を読み漁ったことがある。20代の頃に中国思想に耽っていたが、30代の始めに中国思想ではどうにも解決できないものにぶち当たってしまい、仏教書に走ったのである。 かなり読みましたね。特に好きだったのが、禅宗関係の本だった。…

後家数

(1) 姓名判断に『後家数』と呼ばれる画数がある。その画数を持った女性の多くの人が、離婚したり、離婚はしないまでも別居したていたり、行かず後家だったり、悪い時には死別したり、という経験をしている。 あえてその画数をここには書かないが、その画…

天使の声

数日前の夜、ゴキブリが駐車場をウロウロしていた。ぼくは躊躇せず踏み殺した。その前も、ぼくの部屋に侵入してきたので、叩き殺した。彼らはいつも積極的に殺されている。 どうしてこうゴキブリばかりが虐待されるのだろう?彼らほど人類に忌み嫌われている…

昨日の運勢が良かった蚊

ぼくはマンションの6階に住んでいる。エレベーター待ちのイライラという欠点さえ目をつぶれば、あとは長所だらけだ。 長所を上げれば切りがないが、何よりもいいのが、この季節である。昼でも夜でも、思いっきり窓を全開できるのだ。ぼくと嫁さんはエアコン…

夢の話

以前ラジオで「砂浜にお金がたくさん落ちている夢とか、龍が昇る夢を見た時、家を建てたりいろいろいいことが重なった。逆に落ちる夢などを見た時には離婚したりしてあまりいいことがなかった」と言っていたのを聴いたことがある。ぼくはそんなに人生を暗示…

宿命

小学生の頃、誰よりも成長の早い子がいたとしよう。成長が早ければ、もちろん下の毛も誰よりも早く生えてくる。それを運悪く同級生に見つかってしまったとする。おそらく、彼のニックネームは『チ○ゲ』で決まりだろう。最悪の場合、女子からも「チ○ゲ君」と…

23年前の日記より

午前中のこと、一人のお客さんから電話があった。ある処分商品についての質問だった。 あれこれ説明すると、「それがほしいんだけど、着払いで送ってもらえませんか?」と言う。「よろしいですよ。場所は?」と聞くと、その人はかなり遠くに住んでいた。「あ…