2024-06-16 【詩】六月の風 詩 六月の風が熱く吹く。もはや梅雨を忘れた炎天は、地表のすべてを焼き尽くす。炎を含んだ風はいつまでも吹き止まず、生態系は呼吸をも束縛される。口から、鼻から、毛穴から、あらゆる呼吸器官を、六月の風は確実に占拠する。さまざまな感情をすべて焼き尽くす。あいまいな過去をすべて焼き尽くす。六月の風が熱く、熱く吹く。